山屋再開

還暦を向かえて「そこに山がある」ことに気付く

五感で感じる沢歩き(本沢川・黒倉又谷)

先週、沢初心者の私が行ってきました。初体験です。天気予報は雨続き、前泊の道中も雨が降り、車のワイパーが振れています。車中、前年初体験をしたメンバーの話しを耳にするとガダガダ体が震えるような経験をしたとか。初心者の私は正直ビビッています。翌朝テントから顔を出すと、雨降ってません。手際よく朝食をとり、準備を済ませて、車で移動。いよいよ”沢登り”です。駐車場の傍を流れる沢の音を聞くと、ワクワク感が増してきました。体操をし、装備を整え準備万端です。SLを先頭に、本沢川に入渓。いきなり渡渉、沢の水は冷たいのかと思ったら想像とは違ってました。この後、ゴーロ歩き、徒渉、へつり、河原歩き、低い滝登り、高巻き、ヤブ漕ぎと一通りのメニューが次から次と登場。座学で習ったのと、資料で見た通りです。特に、忍者のようにすり足で水の中を歩くイメージは、体験してよくわかります。流れの抵抗をかわすイメージですね。また、沢靴は確かにすべらないです。沢に入り気づいたことは、時間の割に距離が伸びないことです。遡行図を見て位置を確認するのですが、「まだ、ここなのか?」と登山道とは違う感覚を味わいました。さて、本沢川ですが早い段階から微かに硫黄の匂いがします。遡行していると、ところどころに暖かい水が流れ落ちてきました。この出会いは、冷たい沢水との格闘にコントラストを与えます。何度かの”温泉”に遭遇する喜びを演出しながら、最後に、白い湯の花の湯に出会いました。全身は無理でも冷えた体を沈めると、緊張した気持ちをほぐしてくれます。この緩急が”楽しい遡行”を印象付けています。”五色の湯”と言うそうです。確かに何箇所の湯口に色がついていました。

ここで、黒倉又谷にルートを移し、遡行図にある”60mの滑”を目指します。最初の廊下帯は無難に右岸を巻きます。が、これが結構な距離でルートファンディングともども時間を要しました。初心者の私は「沢入門」にしては厳しいぞと思っていると、危険個所にはロープが貼ってあり、訪れる人がいるのだと何故か安心してます。

沢に降りると、綺麗な滑の連続帯が現れました。ここはウオータースライディングするしかないでしょう!楽しかった沢入門もここで、昼食を取り、引き返しことになりました。が、帰りもこの”綺麗ななめ滑”を見ると、スライディングせずにはいられませんね。

あっという間の沢入門でした。気が付くと青空が広がり、メンバーの顔はほころんでいます。私の気持ちも”プラスの方向に針が振れていました”。多くの方が沢の魅力を語っていることが実感として肌に感じられた一日です。