山屋再開

還暦を向かえて「そこに山がある」ことに気付く

ロングトレイルを歩くということは

先週末(9月17日、18日)、”後立山”山行が中止となり、山仲間と”四国グルメ漫遊の旅”をしていた。

SUVで海岸道路をドライブしていると、”歩き遍路”の方々とすれ違います。台風の影響で、猛烈な雨が降っていると中を、黙々と歩いている。中には、外人さん、若い女性の一人旅にも出会い。何が魅力なのだろうか?と考えさせられる。

御朱印集めがブームとは知っていますが、四国遍路にこれ程の人が参加していることに驚きを感じ家路についた。

http://konotabi.com/Photo2016/JPNWakayamaKoyasan2/image57.jpg

NHKの番組で「ドキュメンタリー一本の道」というのがある。

NHKアナウンサーが欧州の道を、現地の人と1週間前後の日程で歩く内容で、毎回アナウンサーが書く”日記”からは新たな発見をみる。 

http://www4.nhk.or.jp/ipponnomichi/ 

HPの案内には、以下の言葉が

”途中、信じられないほどの絶景や美しい自然と出会い、その地に生きる人々と語らい、過去の時代の痕跡を辿りながら、道が語りかけてくるものに耳を傾ける。
ひたすら歩き、あるいは立ち止まり‥‥
“歩く”という人間らしい息づかいの旅だからこそ得られる感動と喜び。旅人も、ご覧になった視聴者も、最後にはきっと「大切な何か」を手にすることができるに違いない。”

http://moon45.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_967/moon45/E98193_7-5c5dd.jpg?c=a0

登山史を見ると、初登頂、開山から始まり、登山道の整備が進み、大衆化していったことが分かる。エベレスト、100名山も商業化しツアーが催行されている。「NHK一本の道」も、これヵら大挙して人が押し寄せるかもしれなし。ここでは、深読みすることをせずに、人は昔から”歩く”ことを厭わなかった。歩くことによって、学び、救われることに目を向けたい。 

敬老の日(9月19日)、アカデミー賞にノミネートされた「わたしに会うまでの1600キロ」というロードムービーがあることを思い出して、無性に見たくなりTSUTAYAに走った。

http://beagle-voyage.com/wp-content/uploads/2015/05/wild-movie-2014.jpg

紹介記事 http://co-trip.jp/article/20025/

見てみると、アメリカを縦に歩き通す「パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)」というのがあり、とても過酷なコースだ。

Web検索すると「PCTはアメリカ=メキシコ国境からアメリカ=カナダ国境まで、アメリカ西海岸を南北に縦走する。その総延長は4000キロメートル以上に達する。」なんと、4000キロ。日本縦断が2500キロ、四国遍路が1400キロあるか?どうかだから、それよりも長い。

”人は自然の中を歩くことに魅かれるのだろう。過酷だからこそ意味を見いだせる。歩くことによって、肉体的にも、精神的にも鍛えられる。人生でどうにもならない局面に立たされた時、どうやって先へ進んでいいか分からない。しかし、トレイルでの経験は1歩ずつ先へ進むことを教えてくれる。”

いつか縦走したい道があった。「大峰奥駈道」。

http://www.kumano-experience.com/WP/life/files/2012/07/120715myoujyougatake.jpg

100km越を1週間かけて走破する修行の道。今はまだ、計画もしていないが、いつか行かないといけない道のような気がしている。古から修験者が歩いた道になります。信仰心はないにしても、得るものは多いだろうと思う。

登山ガイド 沖本浩一のホームページ

メディアを通じて多くの情報を得ているので、歩きたいところが多くある。他人が”良かったよ”と話していると、”歩いてみたくなる”。まるで、歩くことを”消費”しているようだ。先に、”深読みはしない”と言いながら、商業主義的な流れを揶揄したくなる。これは、”歩く”行為が避けがたい行為だからだろう。

Web検索している中で、現在上映中の映画を見つけた。

ロングトレイル」現在、上映中です。

www.long-trail.com

 ロバート・レッドフォードが主演・製作を務め、北アメリカ有数の自然歩道「アパラチアン・トレイル」踏破を目指すシニア男性2人組の旅を描いたロードムービー。アメリカ東部のジョージア州からメイン州にかけての14州にまたがる約3,500kmの長距離自然歩道。これもすごい。

サラリーマンが1か月以上仕事を離れて、ロングトレイルに出かけることが許されるか?と考えてしますが、何もかも横に置いて、”歩く”余裕が社会にあっていいと思う。

長期の休みを取って”歩く”ことは、自然を身近に感じ、自分を見つめ直し、人に出会う旅だ。定番のハイキングやパックツアーでは得られないものが、そこにはある。距離が長ければ長いほど、多くの人に出会い、歩き終えた時の達成感は大きい。台風の影響で猛雨の中を歩く”お遍路さん”を見ながら、おそらくは、道中、楽しいことばかりではなく、どちらかと言うとつらいこと、思い通りには進まないことのほうが多いと思う。でも自分の思い通りにならないからこそ、歩き続ける意味があることを、学ぶのだろう。誰かが言ってた「誰にでもできるけど、その人にしかできない旅。それがロングトレイルの旅なのです。」

ブログを書きながら、週末の登山しかできない環境を疎んじ、「1っか月、旅に出ます。」と言う勇気がない自分を発見する。
他人とは違う人生を、雄々しく歩んでいると思っているので、ま、良しとするか!

「此の道より吾を生かす道無し。故に此の道を歩く」武者小路実篤