太陽と緑の道コース№14(天神橋‐中山大杣池‐志久峠‐肘曲り)4.7km
始点へのアクセス
起点となる天神橋に行くためには、神姫バスの「神戸北農協前」で下車することになります。ここへは、神鉄岡場駅、道場南口駅、三田駅発のバスを時刻表で下調べしておくとよいでしょう。1時間1本ありますので、帰りの足として利用もできます。
天神橋は神戸北農協前の裏の道を進むと、右手に道標が現れる。
この道標の向かい側に天神橋がある。
橋を渡ると、”山の辺の道”が現れます。
中山杣谷池(神戸青少年公園)
この川沿いの道を進むと要所要所に道標があり迷うことはない。
次の道標で進路を西にとる。
しばらく進むと、神戸青少年公園へ通じる幅広な自動車道路にでます。これは昔の中山林道の跡にできた道です。
車道の入口の角には
中山地蔵が祀られています。何度かカーブを曲がりながら高度を稼ぐと、ほどなく
中山杣谷池(なかやまそまたにいけ)に到着します。ここは神戸青少年公園として整備された中にあり、遊歩道や東屋がありまり、休憩ポイントに良い場所です。中山杣谷池は兵庫県下最古の歴史をもつ人造湖です。流紋岩土質の伏流水を溜めていると聞きました。流れ込む川筋を見かけないので、そうかなかなと思っています。
神戸一美しいと言われた峠道
摂津の国と播磨の国を結ぶ幹線道であった歴史があり、多田繁治はその本の中で「神戸一美しい峠道」と評していました。
と書くと期待が高まるのですが、多田さんが歩かれた時から時が流れ、今は倒木が目立ち、時折バイクが通ります。しかし、所々に面影を残していますし、高低差があまりない道ですので歩きやすいかと思います。
休憩の後、志久峠への道を進みます。
この道は近畿自然歩道でもあります。
往時をしのぶ山道ですが、撤去されずに残る倒木が目立ちます。
志久峠へ差し掛かる最後の道脇にひっそりとお地蔵さんが佇んでいます。
ほどなく志久峠(中ツ峠)に着きます。
多田繁治は「峠という言葉は郷愁と希望がいりまじったひびきをもつ・・・」と本に著し、その一文が標識として掲げてありますが、もう判読は難しい状態です。
肘曲りへ下りる
峠を越えると下り坂かと思うと、2度ほどのアップダウンが続き峠を越えます。
展望が開く道ではありませんが、この道を歩く瞬間が心地よいひと時です。
花折山への分岐。この道は丹生山系縦走路になりますので、金剛童子山、黒甲越、天下辻などの稜線につながっています。
ここからの下りは勾配が出てきて道が荒れてきます。バイクの轍の跡、ゴロゴロ道を捻挫に注意しながら歩きます。
名前の通り道は”肘曲り”のように折れ曲がります。また、丹生山系への分岐として稚子墓山への急登にも通じています。
肘曲りからの下山路は雨天には冠水し、また河原のようになりゴロゴロ度は増していきます。しかし、ところどころ石畳の道が残っていますので、ここが往時は街道であったことが分かります。
神戸一美しい峠道と言われたこのコースは、往来する人も少なくなり、整備されることもなく捨て置かれています。いつしか廃道となることを恐れています。