山ヤ再開

山ヤ再開

還暦を向かえて「そこに山がある」ことに気付く

年末の伯耆大山は雪が少なく、風も穏やかでした

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 天気予報は微妙

12月28日(土)駐車場で前泊して大山1709mに登りました。数日前から天気予報をチェックし、年末はこのタイミングしかないかな?と。

(*結果、29日も登山にはよさそうです。予報通りにいかないのも冬の空です)

山登りではおなじみの「てんきとくらす」はAマークからB、C、Bマークと安定していません。

有料サイトの「山の天気予報」

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まあまあの予報。

ヨーロッパのmountain forecastは快晴マーク。

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ネットや山仲間の情報をいろいろと照らし合わせながら、行くか行かないか思案します。

南岸低気圧が通過した後、西高東低の気圧配置で、高層には弱い寒気が流れ込んでいます。恐らく日本海からの温かく湿った空気が山に当たり、降雪と烈風がある」と予報してみました。前日の夜半から降るだろう雪の状況もひとつ気になります。そして、アルプスなら行かない判断ですが、ここは現地に行って朝の山の様子で判断することにしました。メンバーにはゴーグルとワカンは忘れないようにとメールして。

高速を飛ばし米子道に「降雪はない」

アクセスは神戸から米子道を通り溝口ICで降りるルートです。気温が下がり、天気予報通りなら深夜の米子道は降雪があるだろうと思っていました。結果は、道路案内などにも「トンネルの出口で雪注意」と表示していますが、外気温は蒜山高原で4℃。雪の気配は全くありません。溝口ICを降り、進路を反対側にとってアルコールを仕入れにコンビニに寄ります。

当初、前泊は下山駐車場(野営地)にしていましたが、ゲートに着くとチェーンで閉鎖されています。少し車を進めて大山寺橋・南光河原駐車場に入れました。先客を2台ほど?年の瀬だし、天気も今一つだから登山客もいないようです。そして、降雪ですが周りに残雪が残る程度です。外気温は氷点下ではなく、パラパラと雨が降ってきました。気温が下がると雪に変わるだろうな。明日の朝に期待し、早速、テントを張り”打合せ”です。

期待した夜半の降雪も多くなく

朝、5時半に起床して外を見ると、駐車している車の数が増え、除雪車がゴロゴロと爆音を出して、周りを除雪しています。積雪はありますが多くありません。出発時刻を少し遅らせ、ゆっくりと朝の支度に入りました。

大山寺橋から見た大山北壁方面、ガスの中です。

駐車場のおじさんに駐車場代を払い「今日の山はどうですか?」と伺うと「天気予報は昼から晴れるといってたが、山はわからんな」と応えてくれました。湿った雪が降る中を装備を整えて出発です。

夏道を登ります

今回の登山は雪山入門として以下の目標を持って山に向かいました。 
1、雪上でテント泊する
2、アイゼン、ピッケルの雪上訓練を行う

1、は駐車場に雪があまりなく、外気温も高く寒い夜を過ごすことまなく空振りです。

2、のアイゼンワークも夏道はしっかりとトレースがあるので、アイゼンを履くまでもありません。もちろんワカンは車にデポです。

夏道沿いに阿弥陀堂が見えます。高校生の頃からこの建物は国宝だとばっかり思っていましたが、改めて調べると重文でした。私にとっては大山を象徴する建物、この地域では最も古いものです。

大山寺に現存する寺院の中では最古の建築物。
平安初期に創建、藤原期に建立され、亨禄2年(1529年)に山津波で倒壊。その後天文21年(1552年)、現在の場所に再建されたといわれる室町末期の建造物です。

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ブナ林の中を進みます。

案内板を見ると「西日本最大級を誇る」ブナ林なんだと改めて フムフムと納得。

冬の写真によくあるショットを撮ってみました。

2合目を通過。雪降っています。

4合目

大山は道標や登山道の整備がいつもしっかりとされているので感心しています。継続して維持するのは大変な労苦と予算が伴わないとかないません。国立公園だから可能なのかな?利用する側は当たり前だと思っているのだが、ふと歩きながら考えていました。

霧氷?樹々が白くなってきました。右奥に「山の神さん」が祭ってあります。

6合目の標識の上に「雪だるま」、かわいい。

6合避難小屋は全面リニューアルでまっさらになっていました。中も快適そうです。

トイレは”ブース形式”に。山のトイレ問題は深刻なのが伺えます。簡易トイレの携行は常識になってきていますね。

6合目からは折角なのでアイゼンとピッケルを装備しました。積雪もあまりなく、夏道が見える状態ですが烈風が吹くといけないので、稜線に出る前に整えます。

目の前の木々の霧氷が綺麗です。

高度を上げると景色が違ってきます。これが山の魅力ですね。

エビの尻尾

雲の切れ目から弓ヶ浜が見えます。この浜は見ると国引き神話が頭に浮かびます。おそらく三瓶山と大山に登って景色を眺めながら、妄想が膨らみ思いついたのでしょうね?

www.kankou-shimane.com

目を右に移していくと

登山口と大山リゾートスキー場が見えます。さらに、右に移すと

三鈷峰と大山北壁。2月にまた大山雪訓に来ます。その時に、どこを登ろうか?メンバーにもよりますが三鈷峰も候補に入れとこう。

8合目にあった「マナーキャンペーン」の看板。トイレ問題は深刻です。環境省の文字が見えるので予算が付いているのかな?

凍り付いた天然記念物ダイセンキャラボクの間を行く。

これもブログを書くために調べているとイチイの樹なんですね。言われてみたらそうだな!天然記念物というから別物だと思っていました。そして気になるのは赤い実。食べれるのか?

果実は甘く、そのまま食用にしたり、焼酎漬けにして果実酒が作られる。

しかし種子には有毒・アルカロイドのタキシンが含まれている。種子を誤って飲み込むと中毒を起こす。摂取量によっては痙攣を起こし、呼吸困難で死亡することがあるため注意が必要である。

果汁だけはOKです。今度食べてみよう。

稜線部の木道を進む。雪がない、強風も吹いていません。

視界が開けません。

上小屋で休憩

リニューアル中の頂上小屋に着きました。

上りで体温が上がっているので気温も低くないと思っていたら、マイナス4℃でした。

小屋の中に入ると、トイレがあり使用できる状態です。新設されているので臭いもなく綺麗です。

下山は元谷周りで

雪山ハイキングのような山行でしたが、下りは歩き方やピッケル、アイゼンの使い方の確認をしながら歩きました。基本は滑落しないように道具を補助的に使うことになります。雪面や氷面でバランスの良い歩行ができるためには、やはり練習を繰り返さないといけないです。

翌年の安全山行を祈願しました。

今回の核心部はこの後の参道歩きです。いつも凍り付いた石に足を取られます。今回も転倒しそうになりました。

お風呂とソフト

大山は神戸から日帰りできる山域になりますが、前泊する目的は雪山訓練もありますが、もう一つは温泉です。豪円湯院温泉は380円とリーズナブルで、湯上りに休憩室で食べる豆腐料理が上手いです。いつもは下山後の時間がなくお湯につかる機会もあまりないのですが、今回のスケジュールは温泉タイムも考慮しています。

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