太陽と緑の道コース№23(吞吐ダムを起点に丹生山からシビレ山を周回)
- はじめに
- ”シビレ山”という変わった名前の山
- 丹生山系縦走路からはシビレ山は外れている?
- アクセスをどうするか?
- まず丹生山を目指します
- 帝釈山586mを目指す
- Uターンしてシビレ山に向かう
- シビレ山はどうってことない山だった
- 衝原湖を目指して下山
- 最後に
はじめに
大晦日に”丹生山・シビレ山”を歩きました。丹生山から西の山は初めて訪れます。天気が一日持ちそうな予報だったのと、年賀状は前日に準備したので”裏六甲の近場”なら大丈夫だろうと車に飛び乗ります。途中、3名のハイカーの方とすれ違っただけで、ここも静かな山域です。大半を”太陽と緑の道”を歩きました。よく整備されています。初めての方にも向いたコースだと思います。
”シビレ山”という変わった名前の山
多田繁治さんの本を見るとシビレ山という変わった山名は「千年家の当主によると、はるかに遠い昔、当地方へ来た渡来人がつけたのではないか」と書かれています。山田町は”丹生(にぶ)の山田”ともよばれます。丹生というのは
辰砂 - 日本で古来「丹(に)」と呼ばれていた水銀が含まれた鉱石鉱物で、丹生は丹が採取される土地の事を指す。
帝釈山の麓には坑道跡が残っています。鉱山に詳しい技術集団だけでなく、古くから多くの渡来人が生活文化を伝えていたことが想像できます。歴史がある地域で見どころが沢山あります。そうそう、酒米に使う山田錦は当地から生まれたと聞いています。
詳しくは近日発行されるだろう丹生山田ガイドマップを楽しみにしください。
調べると
決定的な説がないが、有力な説のひとつに、隣にある丹生山で丹生(にゅう)が採れたため、当時修験道の山であった周辺の山にこもった修験者や山伏が、この丹生を用い不老長寿の薬を調合した。 しかしながら、水銀が含有されていたため中毒を起こし痺れることがあったのでシビレ山と言われるようになったというものである。
シビレはやっぱり痺(しび)れるから来たのか?
丹生山系縦走路からはシビレ山は外れている?
ネットを見ると丹生山系縦走についての詳しい記事が上がっています。
これを見ると
実際の丹生・帝釈山系は、三木市の志染(しじみ)のシビレ山(465m)から北区有野町唐櫃(からと、地名の由来)のキスラシ山(443m)までの東西約14Kmの山塊であるが、通常、丹生山系縦走という場合は、神戸電鉄粟生(あお)線の藍那駅を起点とし、長坂山付近の山塊(惣山町を経て六甲山につながる)を南北に横断(約5Km)して山田川を渡った後、丹生山系を丹生山から東西に縦断し、北区有野町の神戸電鉄三田(さんだ)線の岡場駅までの総延長27Kmのルートを言う。
分かったことは、
- シビレ山は三木市にある(神戸市でない)
- 丹生山系と丹生山系縦走とでは山の構成が異なる
どうしてもこの山域は縦走してしまうので、シビレ山を訪れる人が少なくなってしまいます。
アクセスをどうするか?
シビレ山に登るためには箱木千年家で有名な衝原に駐車するか、バスを乗り継がないといけません。調べると、吞吐ダムに駐車場があり、しかも無料。後は、周回ルートをどう組むか!です。
まず丹生山を目指します
吞吐(どんと)ダムに駐車しました。数台すでに停めています。サイクリングやペットの散歩などの方でした。吞吐(どんと)、これもけったいな名前です。
この橋は手前が山陽自動車道の衝原橋、後ろが自転車道の衝原大橋。
ここから沢筋の取付きます。滑りやすい土壌の道が多いので杖があると便利です。
落ち葉のじゅうたん。
ムラサキシキブ、後ろの石組は炭焼き窯の跡だろうか?
サルトリイバラの実。ここのは大きい。
稜線に上がると展望が開く。神戸西区から三木方面
これはソヨゴかな?
4等三角点 点名:対洞 235.6m
昔は集落への道だったのだろうが、今は竹藪が一部あるようだ。また、機会があれば覗いてみたい。
ここが、交差路。この道に戻ってくる予定で、この先歩きます。
遠くに見えるのは、雄岡山・雌岡山(おっこさん・めっこさん)。標高はわずか250m弱。低山だが目立つ存在なので、兵庫100名山の一つ。
北山への分岐。
この標識にある(一部悪路)の文字が気になる。
この三角点は4等三角点 点名:北山 370.1m
北山から見た丹生山
縦走路は”太陽と緑の道”。歩きやすい。
コウモリ谷への分岐。
丹生山系の道は滑りやすいので、要所でロープが設置してある。
シビレ山への分岐だが、ここは一旦「右」に
西六甲山方面、菊水山が遠望できる
西の方に目をやると、やっぱり雄岡山・雌岡山が目立つ。
4等三角点 点名:シビレ山 512.7m
地図上のシビレ山465mには三角点がありません。
淡河からの参詣路にあった石仏
これはシロダモ
丹生神社(丹生山)への道を塞ぐ倒木
丹生神社。いわれは長くなるので割愛
日本ミツバチの巣箱 この辺りが山頂かと思う 516m
神戸北区の街並み。 北町あたりか?
土俵があった!
帝釈山586mを目指す
これは断層の露出面?それとも凝灰角礫岩の露頭?珍しいものだ。
*地質の知識は皆無なので当てずっぽです。
帝釈山への道は植生が異なる
山頂の祠、梵天帝釈を祭ったものが3基あると本にあるのだが、2基しか確認できない。
帝釈山の山頂の魅力は
2等三角点 点名:帝釈山 585.9m があること。と、展望が良いこと。
山頂からは明石大橋と淡路島が確認できる。手前のゴルフ場は六甲国際ゴルフ倶楽部
Uターンしてシビレ山に向かう
文字が痺れたシビレ山への道標
シビレ山山頂近くのヤブ椿
シビレ山はどうってことない山だった
山頂は木立が囲み景色が開かないところでした。そして、三角点もありません。
衝原湖を目指して下山
このルートで一番よく見えた。雄岡山・雌岡山。
振り返って見上げた丹生山方面。大きく植林されていない原自然な山容。
沢筋に降りてきました。
マナーを守らない人とは山に入りたくない。
これはヤマモモの樹。この山域に多い。
最後に
シビレ山は名前の割に魅力のない山だったが、山域全体は六甲山域と比べて植生、展望、文化、地質など魅力が沢山ありました。ルートも歩きやすく、アクセスさえ上手くいけば訪れてほしいですね。